2008年9月22日月曜日

頤和園 (文化遺産/1998登録)

北京郊外にある離宮。いわえん、と読みます。12世紀ごろに小規模な離宮としてすでに建築されていましたが、清の時代に乾隆帝が整備し、さらにかの西太后が現在の形に大規模庭園として修復を行いました。西太后は宮廷内を統治する絶大な手腕とともに、権力を乱用した悪名も高い人。清の後期の皇帝、成豊帝の妻で同治帝の母親です。

大規模修復は1888年頃に行われました。ちなみに日本では開国後明治時代になって20年ほど経ったころ。大日本帝国憲法が発布されたり、急速に近代化を進めていたころの話です。

万里の長城と同じく、2008年2月の旅行で訪れました。

極寒にもかかわらず、こちらもすごい人です。


東宮門を入ってすぐ、竜が。(麒麟?)


中国では普通竜は右手に玉を持っているのですが、この竜は左手に玉を持っています。これは「男では無く女が国を統治する」という意味で、西太后の意図で作られたもの。この前で女の子が写真をとると出世すると言われているらしいです。


左手に湖が見えてきます。普通は湖のほとりに避暑の離宮を建てたりしますが、ここは逆。なんとこの湖は人工の湖です。湖水面積220平方キロメートルの広い湖、昆明湖。中国の古くから有名な景勝地、西湖を模したと言われています。ダムとか貯水池とかでなくて、ただ眺めのためだけに湖を作ってしまうとはスケールが大きいというか。。


寒いので湖はきんきんに凍っています。人がたくさんあるいていてびっくり。許可はされてないみたいですが、みんな平気で湖面で遊んでいます。水深は1.5~3mくらいで浅いらしいですが、でも危ないですね。


地面にだれかが水で美しい文字を書いていました。乾けば消えてしまうものです。さすが中国という感じ。


これは楽寿堂と呼ばれる西太后の居室。


次は長廊へ。満州文字と漢字が書かれています。


湖面に沿って延びる、長さ728mの世界一長い廊下。


この山は標高60mの万寿山。これも人工、湖を掘った土でつくった山です。頂上の建物は仏香閣、八角形の華麗な塔です。



美しい眺めですが、この建設に投じられた巨額の費用はどこから?清は欧米からの攻撃やプレッシャーを受け始めて傾き始めた時代のはず‥と思ってしまいます。後で調べると、西太后は海軍費用を投入してこの庭園を修復したそうです。一説にはそれが財政危機を招き、日清戦争の敗北につながり、清朝滅亡の原因の1つになったとも。

また後日ですが、テレビでこの万寿山の上にはチベット仏教のお寺も置いてあるというのを見ました。乾隆帝は深くチベット仏教を尊敬し、信仰していたということです。少数民族を尊重し大国を統治した乾隆帝と、現在の中国のチベットへの政策は対照的に感じられます。

さまざまな見所のある、中国の庭園様式や名建築の宝庫と言われる頤和園、ぜひ訪れてみて下さい。

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